【多肉植物】夏の水やり

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直売所で特に多いご質問のひとつが、水やりについてです。

その際、お客様には基本的に次のようにお伝えしています。

鉢の中の土がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと水を与えてください。

基本はこれだけです。

そして真冬の場合は、

「翌朝が氷点下になるような日は、水やりを控えた方がいいですね」

と付け加えています。

ところが真夏は直売所をクローズしていることが多いため、夏の水やりについて直接お話しする機会があまりありません。

そこで今回は、ブログで夏の水やりについてお伝えしていこうと思います。

※先日も水やりの記事を書いたのですが、ショーコから「わかりにくい!」とクレームがついたので書き直しました(笑)

理想の水やり

以前、こんな水やりをしているお客様がいらっしゃいました。

ポットを手に取って、

枯れ葉があれば取り除き、

多肉の状態を見て、

鉢の中の土の乾き具合を確認し、

その苗の状態に合わせて水やりをして、

棚に戻す。

もう、完璧じゃないですか!

多肉愛を感じました。

本来なら、一鉢一鉢こうやって状態を確認して水やりできれば理想的です。

多肉の数に比例して管理が難しくなるのは当然

ちょっと仕事に例えてみましょう。

もし部下が1人だったら、十分な指導やフォローができますよね。

では、100人いたらどうでしょう。

一人ひとりの状態を細かく確認して、それぞれに合わせたフォローをするのは、かなり難しくなります。

仕事ならリーダーを増やしたり、管理できる人数に調整したりするでしょう。

多肉も同じです。

あなたの分身が何人もいれば解決しますが、それは無理ですよね。

では、

「自分が完璧に管理できる数だけ多肉をお迎えしましょう!」

……と言われても、それも難しいですよね(笑)

気がつけば増えちゃうのが多肉ですから。

身も蓋もない話ですが、多肉が増えてくれば、一鉢一鉢の状態に合わせた「理想の水やり」はどうしても難しくなってきます。

だからこそ、

どうすれば、たくさんの多肉をなるべく安全に管理できるのか。

そこを考える必要があります。

夏の水やりは、なぜ人によって言うことが違うの?

夏の水やりについて調べてみると、

「たっぷり与えた方がいい」

「夏はさらっとでいい」

「夏は水を切った方がいい」

など、いろいろな意見が出てきます。

なぜ、人によって言うことがこんなにも違うのでしょうか?

店長は、それぞれが自分の栽培環境と経験をもとに話しているからだと思っています。

先日、農業委員の方とお話しする機会がありました。

店長が、

「多肉に病気のような症状が出ているのですが、どこか検査してくれる機関はありますか?」

と聞いてみました。

すると、

「そういうところはあるけど、普通の農作物でも原因をはっきり特定するのは難しいことがありますよ。多肉だとなおさら難しいかもしれませんね」

というお話でした。

野菜などの主要な農作物に比べれば、多肉植物の家庭での栽培については、品種ごとの詳しい情報が十分に整理されていないものもたくさんあります。

だから、

「夏は絶対こうする!」

と一つの方法だけを正解にするのは難しいと店長は考えています。

育てている地域も違います。

置き場所も違います。

風通しも違います。

鉢も違います。

土も違います。

そして、多肉そのものの状態も違います。

そのため、

「この方法、うちでも使えそうだな」

と思った情報があれば実際に試して、自分の栽培環境に合っているか確認していくことが大切だと思っています。

ぜひいろいろ試しながら、ご自身の環境に合った育て方を見つけてみてください。

このブログが、そのお手伝いになればうれしいです。

夏の水やりはたっぷり?それとも与えない?

夏になると、

「水を切ったら枯れた」

という話も聞きます。

一方で、

「水をあげたらジュれた」

という話も聞きます。

いったい、どちらが正しいのでしょうか?

ここで一つ、知っておいてほしいことがあります。

水やりをした直後にジュれたからといって、必ずしも「水を与えたことだけ」が原因とは限りません。

高温などですでに弱っていた根に水が入ったことで、一気に症状が進んでしまうことも考えられます。

つまり、

水やりが「トドメ」になってしまうケースがある

ということです。

そういう苗は、本来なら水を与える前に不調のサインを見つけ、状態が落ち着くまで水やりを控えた方がよかった可能性があります。

多肉が出しているSOSについては、こちらの記事でも紹介しています。

多肉植物のSOSを見逃すな!(こんな場合のたっぷり水やりはダメ)
別のブログ記事で「理想のお水やり」を紹介しました。直売所のお客様から聞いた話ですが、改めてご紹介します。ポットを手に取ってもし枯葉があればそれを取り除き多肉の体調やポットの土の渇き具合を確認し状態に合わせた水やりを行い棚に戻す。ここで重要な...

夏に水を与えない植物もあります

逆に、夏にほとんど水を与えない植物も、うちにはあります。

アルブカ・コンコルディアナです。

夏になると地上部がすっかり枯れて、球根だけの状態になります。

まさに休眠状態です。

このように明確に休眠するタイプでは、成長期と同じ感覚で水を与える必要はありません。

店長自身、この状態のアルブカ・コンコルディアナには基本的に水を与えていません。

このように、

「夏だから水をあげる」「夏だから水を切る」ではなく、その植物が今どんな状態なのかを見ることが大切です。

☕ 店長のCoffee Break

写真は多肉屋365生まれのトバレンシス。

とても大人気で、以前多肉屋365BASEショップでも販売しました。

キラキラした葉っぱが魅力的なエケベリアです。

ensisと言うのはラテン語で「〜由来の」「〜産の」と言う意味です。

よって、Tobar産のと言う意味になります。

しかしメキシコにはTobarと言う地名はなく、似た名前でTovarがあります。

これは発見当時(約1世紀前)、その集落がTobarと呼ばれていたためです。以下はエビデンス。

We made our first attempt at finding Echeveria tobarensis in April 2001. Some locals at the gas station in Tepehuanes explained how to reach the mines at Tovar, the settlement that was spelled Tobar a century ago. On a small dirt road we reached the abandoned mine village(出典:The rediscovery of the elusive Echeveria tobarensis

訳)私たちが初めてエケベリア・トバレンシスの探索を試みたのは、2001年4月のことでした。テペフアネス(Tepehuanes)のガソリンスタンドで地元の人たちから、トバル(Tovar)にある鉱山への行き方を教わりました。トバルとは、かつては「Tobar」と綴られていた集落のことです。未舗装の細い道を進み、私たちはその廃鉱の集落にたどり着きました。

ただし、1906年当時のメキシコ政府地図や公文書まで遡って、『正式地名が確実にTobarだった』ことを今回確認できたわけではありません。だからこそロマンを感じますよね。

このエケベリアのロマン溢れるエピソードはまだまだあるのですが、その話はまたどこかで・・・

SOSを出していない健康な苗への水やり

では、特に不調のサインが出ていない健康な多肉はどうするのか。

店長の場合は、

鉢の中の土がしっかり乾いていたら、たっぷり水を与えます。

鉢底から水が流れ出るくらいです。

そして次の水やりは、また土がしっかり乾いてから。

特に夏場は、

「毎週○曜日に水やり」

「3日に一度水やり」

のように、曜日や日数だけで決めてしまう方法はあまりおすすめしません。

同じ3日間でも、

晴天が続いた3日間と、

曇りや雨が続いた3日間では、

鉢の乾き方がまったく違うからです。

基本は、

土がしっかり乾いていること。

そして夏であれば、

できるだけ気温が低く、できれば翌日や翌々日も猛烈な暑さにならないタイミングを選ぶ。

店長はこれを意識しています。

朝?昼?夕方?いつ水やりする?

では、夏は何時ごろ水を与えるのがいいのでしょうか。

店長なら、条件が合えば早朝を選びます。

何より、にっくき「蚊」が少ないですから(笑)

……というのは半分冗談ですが、

朝であれば、その後に風が動きやすく、鉢や株についた余分な水分も乾きやすいというメリットがあります。

ただし、私たちは早朝にハウスにいないことが多いため、実際には夕方に蚊と戦いながら水やりをすることもあります。

夕方以降は昼間より気温が下がる一方で、湿度が上がり、風が弱くなる日もあります。

そのため、

「夕方になれば涼しいから絶対安全」

というわけでもありません。

大切なのは時間だけではなく、

  • 鉢の中の土が乾いているか
  • 多肉が元気か
  • その日の気温
  • 水やり後に風があるか
  • 翌日の気温はどうか

こうした条件をまとめて見ることです。

元気な根は与えられた水を吸収していきます。

そして、根が必要な水を吸ったあとは、鉢の中に余分な水分が長時間残り続けない環境を作ってあげたい。

だから店長は夏ほど、

「何時に水をあげるか」だけではなく、「水をあげたあと、鉢の中がどうなるか」

を意識しています。

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